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読書録「天使と悪魔」

「天使と悪魔」 ダン・ブラウン著 角川文庫


さすがダン・ブラウンと言ったところか。
次の展開が気になって、どんどん読み進めてしまう。

実は、本書を読み始めたときは映画公開のことを知らなかった。
映画化されることは知っていたが、
それがいつ公開されるのか知らなかったのだ。
たまたまタイミングが合ってしまったのだが、
ひねくれ者のわたしとしては、
なんだか映画に触発されて本書を手に取ったミーハーのようで残念だった。
しかし、そんなことを吹き飛ばしてしまうくらい本書は面白かった。

「ダ・ヴィンチ・コード」も面白かったが(そして映画はイマイチだった)、
本書はそれ以上に楽しめた。
ひとつは、描かれるテーマが宗教(キリスト教)vs科学だったからだろう。

キリスト教の総本山であるヴァチカンと
時代を代表する科学者集団の対立という構図は、
部外者の立場で眺めていると大変興味深いものである。
本書では、現代のヴァチカンと欧州原子核研究機構(セルン)との関係と、
中世のヴァチカンと秘密結社イルミナティとの対立を絡ませ、
400年もの長きにわたって続く確執を描き出している。
ただ対立するだけではなく、
キリスト教世界を科学で証明しようとする科学者も登場するのだが、
その辺りは川端裕人の「竜とわれらの時代」と共通していて興味深い。

面白く感じたふたつめの点は、
ヴァチカンで開催されるコンクラーベ(教皇選挙会)について
詳細に描かれていることだ。
現実世界でコンクラーベが行われたのは2005年4月。
ヨハネ・パウロ2世が亡くなり、
ベネディクト16世がローマ教皇に就いたのは記憶に新しい。
しかし、サンピエトロ大聖堂という密室の中で
どのような手順を経て新教皇が選出されるのかというのは
キリスト教徒ではないわたしには非常に分かりにくいものであった。
そのコンクラーベをヴァチカン内部から描いているのだから
面白くないわけがない。

そして最後、大変興味深かった点。
これは映画が公開されなければ聞けなかったコメントだろう。
「天使と悪魔」という作品に対するヴァチカンのコメントである。
「ダ・ヴィンチ・コード」に対しては猛烈に反発したヴァチカンだが、
「『天使と悪魔』では、教会は善玉の側にいる」として
「無害」という判断を下したのだ。

・・・・・そうなのか?
そもそも、この作品中に明確な「善玉」「悪玉」はいたのだろうか?
少なくとも、「善玉」は見あたらなかったような気がしたのだが、
それはわたしの気のせいだったのかもしれない。

とにかく、わたし自身はカメルレンゴのような人物を信頼できない。
そして、彼が所属する組織を信頼したいとも思えない。
科学がすべてであるとは思わないし、思うべきでもないが、
宗教がすべてだとも思うことができない。
しかも、その宗教は世界で一番信じている人の数が多いというだけで
多数の中のひとつに過ぎないのだから。

このようなことを書くと堅苦しくなってしまうが、
本書は単純に娯楽作品として楽しむことができる。
その上で、自分なりにいろいろと妄想を膨らませることもできるので、
読み終えた後、ただ「ああ面白かった」だけではない面白さがある。

重要な点を書き漏らすところだった。
イルミナティの焼き印それぞれと、
最後のイルミナティ・ダイヤモンド。
これは完全に作者オリジナルのネタらしいが、
明らかにされていくたびに感嘆してしまう。必見だ。
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| 読書録 | 23:58 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

むむ~~!面白そうですね。
ダヴィンチコードは読んだ私ですが
(確かに映画はちょっとアレだった覚えがw)
こっちはまあ、機会があればでいいや~なんて思ってました。
でもこの記事のおかげで読んでみたくなっちゃいましたよ(笑)

| 蜜 | 2009/06/06 01:17 | URL | ≫ EDIT

私も読みました。
面白くて次はどうなるのかとどんどん読み進めていってしまうのですが、
宗教と科学のお話についていくのがしんどくて。。。
知恵熱でてしまいました。
映像でもみてみたいな。

| taka3 | 2009/06/06 23:25 | URL | ≫ EDIT

うんうん、同じく一気読みでした。
あと、「デセプション・ポイント」 も面白かったよん。
 「パズル・パレス」は・・・ どうだっけかな? (忘れた^^;)
とりあえず、この人の作品はアタシ的にはアタリ続きでし。
でも、ここ数年は新作が出てないような・・・( ̄へ ̄|||)

ただ今、宮部みゆきの「英雄の書」を読むかどうか悩み中でし。
文庫を待つべきか、ハードカバーでも買うべきか・・・
もう読みましたか???

| gengen2号 | 2009/06/08 11:00 | URL | ≫ EDIT

コメントありがとうございます!

☆蜜さん

「ダ・ヴィンチ・コード」も面白かったんですが、
良くも悪くもハリウッド的というか・・・
その少し前に京極夏彦の「狂骨の夢」をたまたま読んでて、
なんだ同じじゃんって思ったんですよ。
そして、最初に読んだ方がインパクトあるし、
また京極堂シリーズの方がわたしの好みってことで
「ダ・ヴィンチ~」の評価が落ちちゃいました(爆)
映画は映画館に観に行ったんだけど・・・
どんな映画も原作を先に読んでるとイマイチになりますねぇ。
(指輪物語は、わたしの中では例外)


☆taka3さん

ある意味、うんちく小説ですからねぇ(笑)
わたしは、興味がある分野だとうんちく好きなんですよ。
だから京極夏彦も好きなんです
(今のところ読んでるのは京極堂シリーズのみ)
ただし、読んだ先から忘れていくけど(爆)
映画の方がうんちくはサラっと流して
スピーディな展開を楽しめるかも~


☆gengen2号さん

「デセプション・ポイント」も気にはなってたんですが、
ラングドン教授ものじゃないしな~と思ってたんです。
Amazonの評価も高いし、読書リストの優先順位を上げようっと(笑)
「英雄の書」、単行本買っちゃったぁ・・・
で、買ってから「文庫化を待つべきだったか?」と思ったり。
(まだ未読なんだけどね)
最近の宮部みゆきは、わたし的には「う~ん」な感じが多いです。
このところ月に2冊ほどの読書ペースなので、
本棚に未読の本がどんどん増殖中(爆)

| よつばのかーちゃん | 2009/06/08 23:21 | URL | ≫ EDIT















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